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2022.12.28令和4年度先進事例視察レポート(令和4年11月21日実施)

令和4年11月21日(月)に、さがみはらの環境をよくする会関係者総勢23名が参加して、「(株)JERA 川崎火力発電所」を先進事例として視察しました。コロナ禍により、約3年ぶりの視察となり、オンラインでの実施となりましたが、JERA社の方4名により非常に分かりやすい説明をしていただきました。
ここ川崎火力発電所では敷地の面積が28万㎡(東京ドーム約6個分)と広大で、そこで巨大な装置を使用して火力発電を行っており、近隣の工場や一般世帯に対して送電しています。
川崎火力発電所が出来た1961年においては、汽力発電で燃料は主に石炭が使用されていましたそうですが、その後公害問題に対処する為、1984年以降はLNG(液化天然ガス)へ転換され、現在ではMACC(1,500℃級のコンバイントサイクル発電)方式とMACCⅡ(1,600℃級のコンバイントサイクル発電)方式を用いて1号列系3機と2号列系3機で操業し発電して最大で342万kWの発電が出来、これは1万4千世帯分の電気に相当するそうです。
燃料は油田やガス田から産出される天然ガスです。これは元々は"ガス状"ですが、約-162℃以下に冷却すると体積も1/600程度に圧縮され運搬効率が格段に向上します。体積も1/600程度に圧縮され運搬効率が格段に向上します。この液化ガスを世界各国から専用の船で毎日の様に運んでいるそうです。
液化により燃料が小さくなる事が想像つきませんでしたが、JERAの方によりやっていただいた液体窒素の実験では、液化窒素が入ったビーカーにゴムボールを入れると瞬時に固くなり、空気で膨らんだ風船をこのビーカーに入れると一瞬で小さく縮みました。その後、外気に出すと風船は元の大きさに戻りました。面白い実験で不思議な感じになりましたが、何となく低温と圧縮の様子が解かった気がしました。
中央制御室では巨大な装置を多数のモニターで監視していて、何か有ったらすぐに対処する重要な業務だと思いました。
また、最新のMACCⅡは長さが40m、重量が8000tととても巨大な装置で、メンテナンスも約30日かかるそうで大変驚かされました。
2050年までにLNGと水素を混ぜて燃やすことでCO2排出を減らし、更に水素のみで発電してCO²をゼロにするといった目標があります。
ぜひ、この目標を達成して環境にやさしい発電をしてもらいたいと思います。(日本板硝子(株))